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日本の人口が減少する中、都市の在り方も変化していくことは必至である。
地方の過疎化が問題となってから色々と策を取られてきたが確固とした施策が見つからないのも事実である。
コンパクトシティという言葉を聞いたことがあると思います。
その名の通りコンパクトな都市ということだが 人口の増加によって都市が拡大していった時期と異なり、人口が減少していく過程で肥大化した都市機能を集約してコンパクトにしていくことを意味しています。
高度成長時代から東京は拡大し続け現在に至っております。東京の人口のピーク予想は2025年で 都下では2020年以降減少する予想がされております。
6年後には人口が減少し始めるとなると、すでに兆候が顕われていても不思議ではありません。
2020年の東京五輪に向け、東京の街は大きく変化しております。
2025年の人口ピーク後の東京がどのような都市となるかを予想するには、再開発等のまちづくりに関する情報は とても有益なものと言えます。
用途も含め、どの地域にどの位の規模の建築物が出来るかを見れば、その街の方向性が見えてきます。
高さ390mの「常盤橋再開発B棟」・・2027年度竣工予定
高さ240m超3棟が計画されている八重洲地区再開発・・2021年度~24年度予定
丸の内・大手町を含め、再開発多数
高さ」330mの「虎ノ門・麻布台地区A街区」・・2022年度竣工予定 など
高さ230mの「渋谷スクランブルスクエア」は2019年度開業予定 など
「キュープラザ池袋」「ハレザ池袋」「東京国際大学 池袋国際キャンパス」
「南池袋二丁目再開発」など
西新宿地区での開発多数
山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」・・2020年暫定開業予定
東京の再開発を見ていくと山手線の駅周辺で進められるものが多い事に気づきます。
日本一のビジネス街である「丸の内」「大手町」は東京駅のすぐ目の前です。
そして「丸の内」「大手町」とは東京駅を挟んで反対側に位置する「八重洲」「日本橋」「京橋」も大規模再開発中である。
中央リニア新幹線は品川駅発着となる計画ですが、現在運航される新幹線の発着駅は「東京駅」となっております。乗降者数はさておき、やはり「東京駅」は中心となる駅であると言えます。
そして、その東京駅を通る山手線は「有楽町」「新橋」「浜松町」「田町」「品川」「大崎」「五反田」「目黒」「渋谷」「新宿」「池袋」「秋葉原」などの重要地区を結ぶ、東京の中心路線です。
山手線の駅で他路線が通っていない駅は「新大久保駅」「目白駅」の2駅くらいです。※「原宿駅」は「明治神宮前駅」との乗換駅となっておりますので除きました。
要するに他路線を使用する際にも山手線を利用すれば容易に接続が可能となります。
利用者数や便利さを考えると やはり山手線は筆頭にあがる路線であることは間違いないでしょう。
「上下水道」「電力」「ガス」などのインフラは老朽化します。
インフラの改修や更新には労力・費用が掛かります。
人口の減少とともに 税収減・労働力の減少が考えられます。老朽化が進むとインフラの維持管理が追い付かない恐れがあります。
その時に優先順位が高い地区であるか否かは不動産の価値を大きく左右します。
前述の「コンパクトシティ」との関係で言うと都市機能を集中することによりインフラ整備も効率的に出来るようになります。
・再開発により高層建築が立ち、利用可能な床面積が劇的に増える。
・再開発は山手線沿線を中心に都心部で活発である。
・人口減少に伴う税収減・労働力減少によりインフラ老朽化対応難の問題。
・コンパクトシティによるインフラ整備の効率化。
・残る地域と捨てられる地域の発生
人口減少や土地の高度利用が進めば、必然的に都市は縮小します。その時残される確率が高い地域を予想して不動産を考えることが一層求められてきます。
一旦将来性が無いと判断されれば、過疎化は一気に加速してしまいます。
再開発の計画は将来の人の動きを予想するのに大変役に立つ情報です。
これからの不動産のキーワードは「都市が縮小しても残る地域」、それをどう見極めるかが重要になってくると思います。