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老朽化タワマンの活用

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 昨今の建築技術の向上、都市部への人口集中も手伝ってタワーマンションが多く建設されています。
 少し前であれば、珍しかったタワマンも今ではそれ程珍しいものでは無くなってきています。タワマンの高層階に住むことはステータスとされています。

 地震や台風などに対するタワマンへの不安要素も囁かれておりますが、以前より懸念されているのはタワマンの大規模修繕工事に関する物です。
 タワマンの大規模修繕工事には莫大な費用と時間が掛かります。今後の技術発達により工事期間及び費用が削減出来るかもしれませんが、現状では大幅な削減は難しいように思われます。

 なぜ大規模修繕工事が懸念されるかというと、タワマンに限ったことではなく大規模修繕費用の積立額が不足し追加徴収が必要な場合が多く発生しているという事です。1回目の大規模修繕時は積立金も不足せず問題無く出来たとしても、2回目・3回目と回数が進んでくると入居者も高齢化が進み追加徴収があった場合に捻出出来ない状況も出てきます、建物の老朽化もあり修繕費用は一層高額になって来ます。

 タワマンは規模も大きく、共用設備など一般的なマンションに比べて大規模修繕に掛かる費用も多額となって来ます。このことは、月々の管理費や修繕積立金が一般的なものより高額なことからも容易に想像が付くことでしょう。
 滞納率も高い物件になって来ると、大規模修繕が予定通り行えずに老朽化が進み資産価値も下がり、入居者の質も下がり、修繕費用の捻出もままならなくなったりもします。

 高い管理費や修繕積立金を支払ってまでもタワマンに住むことに意味を感じない人が増えれば、タワマンの価値下落は加速します。購入金額・維持費が高いことがステータスであったとしても、外見や共用部分が老朽化してきてもきちんと修繕されなければステータスを保てません。

 かさむ維持費に耐えかねて安値で売却する人、維持費+アルファ程度で賃貸に出す人が出てくることも予想が出来ます。滞納による該当物件の競売や管理組合による購入など色々なパターンが今後出て来ることでしょう。

 タワマンは入居戸数も多く、全ての入居者が同じ意向で動くことはとても難しい事です。当初の規約では対応が出来ない事柄が多く発生した時が厄介です。老朽化を止めるには、やはりお金が必要です。どのようにすれば、お金を調達できるかがタワマン管理の重要課題となって来ます。

 費用を削減する。・・これはエレベーターの稼働数を減らしたり、点検費用の削減交渉、共用設備の費用削減などです。
 もう一つは収益を生む。・・例えば 共用設備のジムを周囲に開放して料金を取る、空駐車場を周囲に貸して賃料を取る。
 などなど色々と工夫が必要になって来ます。

 最終的に生き残り住居として機能するタワマンがどれ程残っているかは分かりませんが、老朽化が進み更に維持費が掛かるようなタワマンは生き残れず、また取り壊して再生するにも経済的な理由により出来ない遺物となる恐れがあります。

 今後老朽化が進み価値の減少したタワマンを一括購入し活用しようとする会社も出て来ることでしょう。元々タワマンは、駅から近い好立地に位置する物件も多いので、巨大なトランクルームとして再利用されたりするかもしれません。
 複合施設として再生されるかもしれません。タワマン型の霊園が出来るかもしれません。

 老朽化し廃墟化したタワマンが出現した時、その町はどのようになってしまっているのだろうか?容積率に余裕が無いタワマンは、現在ある老朽化マンションの建替えとは異なり、取り壊して容積率目いっぱいに建替えて増床部分を売却して建築費を調達することも出来ません。不動産価格が高くなっていれば可能かもしれませんが、50年後60年後にタワマンを取り壊し、再建築する価値があるかどうか甚だ疑問です。

 やがて来るタワマン大量老朽化・廃墟化に備え、予防策とその活用法を考えることがこれから重要視されていくことでしょう。
 

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