「ワンルームマンション投資」でネット検索すると 検索上位にはいくつもの「広告」が出てきます。この事はつまり 投資用ワンルームマンションを販売する多くの会社が広告費を支払っているということです。
広告にも 儲かるから買って下さいと言わんばかりのストレートな広告からメリット・デメリットを挙げてデメリットを回避するにはこういう手法がありますよというパターンまで様々です。
昔からよく言われる言葉に「うまい話には裏がある」というものがあります。
「儲かります」「得します」の言葉だけで高額なワンルームマンションを購入する人は、まずいないでしょう。ワンルームマンション投資をやられている方の内、どれ位の割合で利益を出されている方がいるのでしょうか?このような数字は表に出て来ないので実態が分からないというのが答えでしょう。
不動産投資は誰にでも出来る、簡単に出来る。株やFXなどの多くの投資も同様です。必要な書類と必要なお金を用意すれば、誰にでも出来ますし簡単に出来ます。面倒な部分を業者がしてくれるので、障壁は低くなるでしょう。
ワンルームマンション投資はなぜこれほど流行るのでしょうか?
第一に、購入者予備軍への説明がし易いということだと考えられます。
一般的に不動産投資と言えば多額の資金を要します。しかしワンルームマンションであれば2~3千万円と少額(といってもファミリー向けや一棟アパートなどと対比してですが)でローンが組みやすい。人口統計予想や単身世帯数の推移予想などワンルームマンションに有利な情報も多く存在する。
ローン返済後は家賃収入が入る。ローン契約時に団体生命保険に入るので、もしもの時にはローン残債が消えて物件が残る。確かにメリットとしては正しいことでしょう。
販売会社と購入者の双方にとってウィンウィンの取引ならば、恐らく問題は無いのでしょう。しかしながら、ワンルームマンション投資で失敗する人が多くいるのも事実で その多くは販売会社だけが利益を持って行くパターンに嵌ってしまったケースでしょう。
物件価格が相場より高ければ、その差額は販売会社の利益が増えただけで購入者へのメリットは無いです。何らかの理由で売却する際は、購入額に拘らず相場で判断されます。稀に売却時相場が購入額を上回るケースもありますが、販売会社が値上がりを想定していたとは考えられません。
サブリース契約も当初の保証家賃が改訂される段階で大きく減額されるケースも多く、結局は購入者の負担が増えるだけの場合がほとんどです。補修費用の負担や退去後の免責期間など、その多くは購入者にとって不利な条件で契約されます。
投資なので最終的には自己責任、当然 損する場合もあります。
損が発生するとしたら最大どれ程になるのか、どの位の確率で起こりえるかを考え、その際に対応可能かどうかをシュミュレーションすることは重要です。
所持金を使用した投資であれば、投資額がゼロになって終わりかもしれませんが、信用取引やローンを組んでの投資の場合には負債だけが残ることが考えられます。そのことはリスクとして認識しておくことが必要でしょう。
超低金利時代の今、物件価格の上昇分を利息負担額の減少が吸収している状況になっています。かつてのワンルームマンションは1,500万円程度で購入出来ました、最近では1.5倍以上の価格になっていますが 家賃の伸びはそこまでではありません。
ワンルームマンション投資の収支は、昔と比較しても利益が出難い状況にあります。このような状況下、35年ローンを組んで投資を行うのであれば、それなりの覚悟とリサーチが必要な事はいうまでもありません。
「うまい話には裏がある」もし、あなたにうまい話が舞い込んだら「裏の裏」までしっかりと吟味して判断することをお薦め致します。